2011年4月18日月曜日

赤あざ2

赤あざ③  原因不明の痛みおさまらず 札幌市の会社で働く女性(44)は、左足のつま先から尻にかけて、赤いあざが張りついたようにある。 「これ、同じ病気じゃないかい?」 昨年初め、地元の市議会報を手にした母にそう言われた。複数の血管の形成異常で起こる「混合型血管奇形」を難病に指定するよう、国に意見書を出したとする記事。この病気はあざのような症状が出る、とあった。 あざは、赤ん坊のころからあった。 血管の奇形が原因らしいことは、当時の医師から何となく聞かされていたが、詳しいことはわからなかった。小学校ではなるべくジャージーを着てあざを隠した。 4年生のころ、「どんな痛い思いをしてもいいから、あざを治したい」と母に頼んだ。だが、当時は小学生の自分に合った治療法がなく、病院であざを目立たなくするファンデーションを教えられた。毎朝、母に20~30分かけて塗ってもらった。 「特別扱いできない」と、中学校でジャージーの着用が認められなくなると、割り切ってあざを隠さなくなった。バレー部に入り、足が隠れないふつうの練習着で活動した。高校時代は海に行き、水着姿で遊んだ。 短大を出て就職してからも、同僚と同じ制服のスカートをはいた。他人の視線が気になったが、「どう思われてもいい」と自分に言い聞かせていた。 30代半ばごろ、左ひざがビリビリ痛み始めた。トゲが刺さったように感じた。 ひざのやや上にごま粒大のしこりがあった。痛みの元のように思えて、気になった。やがてひざ全体が腫れだし、近くの整形外科に行った。「あざが関係しているかも」と指摘され、皮膚科で腫れた場所にレーザーを当てた。でも何も変わらなかった。 その後、左足に静脈瘡という血管のこぶが見つかり、手術した。それでも痛みや腫れは治まらない。原因がわからないまま、痛みの範囲が徐々に広がっていった。 このころ知り合った年配の女性に「あなたのあざを見たくない人もいるんじゃない?」と言われた。想った事もない考えだった。 市議会報を見たのは、そんなころ。 インターネットで調べると、KKR札幌医療センター斗南病院の佐々木了医師が専門だとわかった。「この先生に診てぼしい」。光が差したような気がした。

超玄米のホームページ
楽天ショップのホームページ
出典 朝日新聞

0 件のコメント:

コメントを投稿