2011年5月20日金曜日

茶あざ4

茶あざ④  前進音に込める 千葉県の大学生、永井伸雄さん(23)は高校1年の夏、右腕にあった腫瘍の切除術を受けた。残した腫瘍からの出血を防ぐため、球技や対戦型の空手ができなくなった。 空手は小学5年で習い始め、中3のときには地元の大会で優勝した。骨肉腫の疑いがわかり、空手を禁止されたときは、励まそうとする家族に、「おれの気持ちなんてわからないだろ!」と八つ当たりした。 空手でも、体をぶつけ合わない「形」を手術後に本格的に始めた。いかに美しく見せるか。道場で鏡を見ながら練習したり、DVDを見て研究したりした。 高校の同級生は、腕の腫瘍のことを知らなかった。長袖を着たりサポーターをつけたりして隠し、体育の授業をよく休んだ。「さぼっていると思われているんだろうな」と感じたが、説明はしなかった。、 音楽にものめり込み、ビジュアル系バンドの曲をよく聴いた。男性の奇抜なメークなどで敬遠されがちだが、「世の中でまだマイノリティーなところが格好いい」と感じた。 大学に進むと、音楽のサークルに入って仲間とバンドを組んだ。同じようにバンドでベースを弾いていた兄とは違う楽器がいい、と思って、ギターを選んだ。「運動部は練習が厳しい」と空手との両立はあきらめた。一時は骨肉腫を疑われ、難病を持つ自分でも、いまは前向きに生きている。「どんなにつらい冬でも必ず春が来る」。音楽を通じてそう伝えたいと、.イベントなどで演奏するうちに思うようになった。・ 昨秋、プロのミュージシャンを目指そうと決めた。「ちゃんとした仕事に就いて自立して」と言う母(55)には、「ちゃんとした仕事って何?」と聞き返した。 年に数回、埼玉医大病院の皮膚科で、残したこぶが大きくなっていないか、診察を受けている。主治医の倉持朗医師にも進路を報告した。「音楽でどんどん苦労していきたい」と決意を伝えると、「頑張れ、応援するよ」と言われた。 この秋、新たに結成したバンドの名は「Distlast」。「不信」と「終わり」を意味する英単語をまぜ合わせ、「人間不倍を終わりにする」という意味を込めた。来年2月に初めて新バンドでのライブに臨む。 「CDができたら一番最初にプレゼントします」。倉持医師に約束したり

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出典 朝日新聞

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