2011年5月6日金曜日

茶あざ1

茶あざ①  膨らむこぶ突然の骨折プロのミュージシャンを目指す千葉県の大学生、永井伸雄さん(23)は、生まれつき、石の腕から肩にかけて茶色のあざがあった。3、4歳のころ、内科医に「皮膚科で診てもらったほうがいい」と言われた。母(55)は病院の皮膚科に連れて行ったが、特に病名を告げられず、薬も処方されなかった。「そのうち消えるだろう」と思い、病院から足が遠のいた。 小学校の高学年になると、上腕にあったあざの部分が徐々に膨れ、その周りにだけ毛がたくさん生えてきた。「ぶよぶよ」とあだ名をつけられ、からかわれた。両親が言う「やけどのあと」という説明を信じていた。膨らみはどんどん進み、こぶのようになった。「やけどのあとにしてはおかしい」と思ったが、深くは考えなかった。両親にも疑問をぶつけなかった。母も「いつかは手術を受けさせなければ」と思いながら、話を切り出せずにいた。健康診断で医師に「これ、どうしたの?病院は?」と聞かれたことがある。「小さいときからあって、病院には行ってません」と答えると、それ以上何も言われなかった。 中学3年の冬。体育の授業中にふざけて友達の足を引っばっていたら、突然、自分の右腕が動かなくなった。 脱臼を疑った教師に付き添われ、整形外科医院に行った。Ⅹ線写真を撮ったあと、医師は「うちでは診られません」と言い、近くの病院を紹介された。上腕の骨が斜めに折れていた。手術で器具を入れ、骨をつなぐことになった。このころ、腕のこぶは小ぶりの卵くらいの大きさになっていた。触ると柔らかかった。 手術後、永井さんの両親は医師から、「骨をつなげられませんでした」と告げられた。折れた骨の片方は軽石のようにもろく、もう一方は異様に硬かったからだという。出血は当初の予想を大幅に上回る1500∝に達したと聞かされた。 医師は「骨肉腫という骨のがんかもしれません。脳にも腫瘍のような影があります」とも言った。詳しい検査を受けるため、都内にある大学病院を紹介するという。腕のこぷについては、埼玉医大病院(埼玉県毛呂山町)の皮膚科を受診するように勧めた。医師は、皮膚などに腫瘍ができる難病「レックリングハウゼン病」を疑っていた。

超玄米のホームページ
楽天ショップのホームページ
出典 朝日新聞

0 件のコメント:

コメントを投稿