2011年6月28日火曜日

アトピー性皮膚炎を理解する 4

かゆみ物質

体の中からもさまざまな「かゆみ物質」が攻撃!
 アトピー性皮膚炎を理解する最後のキーワード。それは「かゆみ物質」です。
 というのも、アトピー性皮膚炎の強いかゆみには、「アレルギー反応が起こる仕組み」で解説したように、体内の細胞から放出される、さまざまな化学物質(かゆみ物質)も関係しているからです。
 代表的なかゆみ物質は「ヒスタミン」ですが、ヒスタミンとは関係なく起こる強いかゆみもあります。実際、かゆみを起こしているのではないかといわれる放出物質には、ニューロペプチド、オピオイド (βエンドルフィン)、サイトカインなど、ややこしい名前のものがたくさんあります。
 アトピー性皮膚炎ではこれらさまざまな物質が体の細胞を刺激、真皮の中で炎症が起こると考えられています。炎症部分は「熱さ」と「かゆさ」のダブルパンチ。体の中で起こる熱がゆさに、子どもは思わず手を出し、ポリポリかいてしまうわけです。

血が出るまでかくのはかゆみを感じる神経のせい
 また、アトピー性皮膚炎などによるドライスキンの人は、そうではない肌タイプの人より、かゆみを感じやすいのも特徴です。 体が察知した「かゆい」という感覚は、神経を通って大脳に伝わります。この 「かゆい」という感覚をやりとりする神経ネットワークの端っこは、真皮と表皮の境目にあります。
 たとえば皮膚に、かゆみを起こす薬を塗ったとしましょう。角層はかゆみをほとんど感じません。表皮では、ほんのちょっとのかゆみです。そして「かゆい!」といちばん強く感じるのは、神経が集まった、表皮と真皮の境目の部分です。
 アトピー性皮膚炎などによるドライスキンでは、なぜかはわかりませんが、この神経が角層のすぐ下まで伸びています。つまり皮膚のすぐ下で「かゆい!」と強く感じてしまうんですね。
 また、皮膚表面の刺激もすぐ神経に伝わってしまいます。寝ている間、血が出るまでポリポリかきむしってしまうのも無理はありません。

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