2011年6月21日火曜日

アトピー性皮膚炎を理解する 3

混合反応

アトピー性皮膚炎は、異常の起きた皮膚とアレルギーの 「混合反応」
 皮膚のバリア機能の低下は、アレルギー体質でない人にも起こるトラブルです。ドライスキンも同様に、アレルギー体質でない人にもよく見られる肌タイプの一つです。実際、「アトピー性皮膚炎でしょうか」と心配して受診するお子さんの何割かは単なるドライスキン、つまりカサカサ肌タイプです。
 肌タイプでいえば、肌の「強さ」「弱さ」にも個人差があります。よだれや食べこぼしのふきすぎで口のまわりが真っ赤になる赤ちゃんはたくさんいますし、大人でも、ふきすぎで口のまわりがひりひりすることがあります。アレルギー体質でなくても、こうしたことはよく起こります。
 アトピー性皮膚炎は、これらとはまた違います。 アトピー性皮膚炎とは、皮膚のバリア機能の低下やドライスキンなど「アレルギーに関係のない要因」と「アレルギーによる要因」、この2つが組み合わさって起こる、慢性の湿疹です。つまり「混合反応」ということです。「2つの側面」 「2つの顔」を持っていると表現してもいいでしょう。実際、アトピー性皮膚炎の患者さんの多くは、アレルギー体質(アトピー素因)を持ちます。
 しかし、この概念だけでアトピー性皮膚炎が説明できるかというと、そうでもありません。
 たとえば乳幼児期には食物アレルギーによるアトピー性皮膚炎もよく見られますし、3~4才になると、アレルゲンとしてチリダニの影響も強くなります。大人ではストレスや心理的な問題がアトピー性皮膚炎を悪くさせる場合が多くあります。けれど、いくら調べても原因がはっきりしない場合も少なくありません。アトピー性皮膚炎の解明は、まだ始まったばかりといえるでしょう。

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