2011年7月5日火曜日

アトピー性皮膚炎を理解する 5

アトピー性皮膚炎とほかの湿疹の判別

湿疹=アトピー性皮膚炎と思い込まないこと
 アトピー性皮膚炎の治療方針や今後のケアを考えるためには、これまでお話ししたようなアトピー性皮膚炎の特徴を理解しておくことが大切です。また、何より重要なのは、正しい診断でしょう。ほかの湿疹や皮膚炎との「判別」をしていくことが必要です。
 実際、「これはアトピー性皮膚炎でしょうか?」と心配して受診するお子さんの何割かは、単純なドライスキンによる湿疹です。また、赤ちゃんによくある湿疹ですが、スキンケアが誤っていたためになかなか治りにくくなっているケースもあります。
 軽い湿疹や単純なドライスキンであれば、保湿ケアだけで治ることもあります。不必要な薬や根拠のない食事制限をしないためにも、正しい診断は大切です。

新陳代謝が盛んな赤ちゃんは湿疹もできやすい
 それでは、いくつかアトピー性皮膚炎とまぎらわしい湿疹をご紹介しておきましょう。
 赤ちゃんは「滲出性体質」といわれます。新陳代謝が盛んですし、特に生後すぐから2~3カ月くらいまでの赤ちゃんは、体内でお母さんからもらったホルモンの影響で皮脂の分泌が盛ん。肌がベタベタ、ジクジクした湿疹もできやすいものです。 たとえば「新生児ニキビ」。ほおやおでこにできるプツプツした湿疹で、大人のニキビのようにまん中に白いしんがあります。生後間もなくから3カ月ころまでの赤ちゃんによく見られるもので、やはり皮脂分泌が多いせいです。
 「脂漏性湿疹」も、生後2~5カ月ころまではよく見られる湿疹です。頭皮や髪の毛の生えぎわ、ひたいなどにできるクリーム色のフケのような湿疹で、ひどくなるとかさぶたのようにべったりつきます。
 こうした湿疹は乳児にできやすいということで、一般に「乳児湿疹」と呼ばれます。
 もっとも、赤ちゃんの月齢が低いうちは、乳児湿疹なのか、アレルギーが関係するアトピー性皮膚炎なのか、判断もむずかしいものです。ある程度経過を見ながら、慎重に判断していく必要があるといえます。

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